筋トレと言うと、よく耳にするのが「プロテイン」というワード。
これは薬局などで売られている、皆さんご存知プロテインパウダーの事ですね。
もしかしたら、筋トレに詳しくない方は筋肉増強剤のようなイメージを持っているかもしれません。

しかし、実は皆さんが普段から当たり前のように摂取している成分のことなんです。
この記事では、そんなプロテインの誤解をとき、プロテインパウダーというサプリメントについて正しく解説します!

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プロテインに関する誤解

プロテインは単なるタンパク質!薬ではない。

テレビなどで芸人がネタにしてたりするので、飲めばたちまち筋肉が付いちゃう怪しい薬のようなイメージを持っている方も少なからず居るのではないでしょうか。
また、ゲームでアイテムとして出てくるプロテインを使うと、キャラクターが一瞬でマッチョになってしまうなど、様々な媒体で誤解されやすい表現があるのも事実です。

しかし、その正体はただの「タンパク質」
お肉や卵に普通に含まれている物質です。
それを効率よく摂取できるよう、粉末状に加工し飲みやすく味付けされたものがプロテインパウダーなのです。
なので、基本的には食物の栄養成分から作られており、健康な人にとっては危険性は低いと言えます。

ただ、過剰摂取すると肝臓や腎臓に負担がかかると言われています。
元々それらの臓器に問題がある方は、プロテインパウダーによるタンパク質の摂取は控えたほうが良いかもしれません。
筋トレを始めてプロテインパウダーの購入を考えている場合は、かかりつけの医者に相談しましょう。

もっとも、過剰摂取が良くないのは他の栄養素にも言える事なので、偏食にならないよう気を付けましょうね。

じゃあ、なぜ薬物だと勘違いされるのか?

筋肉の成長を促すという効果からか、しばしば「ステロイド」と混同されますが、あちらは筋肉を成長させる薬物です。
たまに皮膚炎などでステロイド入りの軟膏を使ったりしますが、この場合のステロイドはそれともまた別。
ホルモンバランスを意図的に崩し、男性ホルモンを異常分泌させて筋肉を成長させるのです。
こちらは明確に身体への害があるので、プロテインパウダーなどの栄養補助食品とは一線を画すものです。
上手く使えばありえない速度で筋肉を成長させることが可能らしいですが、僕は基本的に非推奨と考えています。

タンパク質摂取の目安

この項ではタンパク質という栄養素について説明します。
タンパク質とは人間の身体を構成する重要な栄養素で、血や肉、骨といったあらゆる組織のベースとなっています。
よく旨味成分、疲労回復成分として言われている「アミノ酸」が連結して出来た化合物がタンパク質です。
この「アミノ酸」は、配列によってBCAAやウイルスなど様々な物質になるのが面白いところ。

60kgの健康な成人の場合、健康な体を維持するために一日で摂取すべきタンパク質量は60gとされています。
これは体重(Kg)=タンパク質(g)となり、覚えやすいですね。

しかし、スポーツや筋トレを行う方の場合、筋肉の修復にタンパク質が多く利用されます。
なので、体重(kg)×1.5~2で計算しましょう。
60kgの方の場合は90~120gのタンパク質を摂取できれば良いわけです。

1日の摂取量のうち、プロテイン(パウダー)の占める割合

栄養補助としてのプロテインパウダーは1食あたり25~30g程度のプロテインが含まれている商品が多いです。
例えば、僕の体重が今72kgなので、1日に必要なタンパク質の量は144gとします。
プロテインパウダーは1日30g×3で90g、残りの54gは食事からの摂取を目指します。

ただし、プロテインには1回の消化で吸収できる限界があります。
それは1食あたり30g
だからこそ、プロテインパウダーのタンパク質含有量は1食あたり30g前後のものが多くなっているのですね。
2倍の量を飲んでも効果は薄いので、きちんと1回につき1食分だけ飲みましょう。

上記の事をふまえて、お勧めの摂取タイミングは以下のタイミングです。

  • タンパク質を取ることが難しい朝食時
  • 朝食と昼食の間
  • 昼食と夕食の間
  • 筋トレ直後
  • 就寝前

ホエイ?ソイ?カゼイン?プロテインの種類について

薬局などで、プロテインパウダーの袋に「ホエイ」などと書かれているのを目にしたことはありませんか?
実はプロテインには種類があるのです。

一般的に販売されているプロテインの種類はホエイ、ソイ、カゼインの3種類。
以下にそれぞれのプロテインの特徴を解説します。

1番メジャーなホエイプロテイン

ホエイプロテインの原材料は牛乳です。
ヨーグルトを開封した時、上澄み液のようなものが浮いているのを見たことはありませんか?
あの液体をホエイ(乳清)と言い、これに含まれるタンパク質成分がホエイプロテインとなります。

吸収が良いのでプロテインパウダーに最も使われている種類ですが、他と比較すると価格は高めです。
筋トレ後、素早くタンパク質を補給するのに最適で、多くのトレーニーに愛されています。
迷ったらこれを買っておきましょう。

植物由来のソイプロテイン

ソイプロテインは大豆を原料に、タンパク質成分だけを抽出したもの。

消化吸収速度がホエイプロテインより遅く、満腹感が持続しやすいのはメリット。
しかし同時に、筋トレ後に栄養がすぐ届けられないといったデメリットにもなります。

イソフラボンを含むので血行改善など健康面で他のメリットもあるようですが、イソフラボンは女性ホルモンであるエストロゲンと同じような働きをするため、筋トレの効果を落としてしまうのではないかと考える人も居ます。
どちらかというと女性にオススメのプロテインです。

独特なメリットを持つカゼインプロテイン

ホエイプロテインと同じく牛乳から作られますが、水溶性のホエイプロテインに対しカゼインプロテインは不溶性です。
そのため、飲んでから身体へ吸収されるまでのスピードがホエイと比べてかなり遅くなります。
逆にその吸収速度の遅さを利用し、栄養が枯渇しやすい就寝前に飲むことを推奨する方もいます。

また、牛乳を飲むとお腹が緩くなる乳糖不耐症の方は、ホエイプロテインを飲むと同様の症状が起こる場合があります。
そういった方へは、ホエイの代用としてカゼインプロテインがオススメです。

プロテイン摂取量を計算し、効率的に筋肥大させよう!

いかがだったでしょうか。
最近では上の画像のように、パッケージにタンパク質量が掲載されている商品も増えています。
プロテインパウダーやこのような商品を正しく使って、効率的に筋トレライフを送ってみて下さいね。

この記事のおさらい

プロテインはただのタンパク質。薬物ではなく、身体をつくる栄養素!
プロテインには3種類あるので、体質にあったものを選ぼう
プロテイン含有量が明記されている商品も便利です